シェパードはソーラス教授から依頼された治療薬散布に成功し、オメガの疫病騒動を終息させることに成功した。約束を守りノルマンディー号のクルーとなるため、ソーラス教授は助手のダニエルに診療所を任せ、荷造りを始めた。
ノルマンディー号にソーラス教授を迎え入れたシェパードは、船内の案内をしながら、この生物兵器の権威の過去について話をした。
「サレン事件」の際にシェパードが共闘したサラリアン特殊部隊のキラヒー大佐の部下であったソーラス教授は、新型ジェノファージを開発して、旧型ジェノファージに適応しつつあるクローガンの増殖を抑止した過去があるらしい。
技術的にも倫理的にも困難であったに相違ないジェノファージに関する話には深入りせず、シェパードはソーラス教授をノルマンディー号に迎え入れ、研究所を彼に任せた。驚くべきことに生物兵器の権威であるソーラス教授は、他の科学にも精通しているようで、船の強化や武器の改造ができたからである。
頼もしい科学者を部下に加えたシェパードは、「大天使」と名乗る傭兵を味方とするため、再びオメガに降り立った。
三大傭兵団「ブラッドパック」「ブルーサンズ」「エクリプス」に追われる「大天使」と接触するため、シェパードはソーラス教授とマッサーニと共に傭兵に扮した。特殊部隊然としたシェパードとソーラス教授は尋常ならざる雰囲気を放っていたが、幸い本職の傭兵マッサーニが同行したことで、怪しまれずに傭兵団に潜入することができた。
傭兵団が「大天使」に決戦を仕掛けた時、シェパード一行は傭兵たちを裏切り、「大天使」の危機を救うことができた。こうして出会った「大天使」はシェパードにとってなじみ深い人であった。
仮面を取った「大天使」、その正体は「サレン事件」でシェパードの右腕を務めていたC-Sec捜査官ギャレス・ヴァカリアンであった。ノルマンディー号轟沈後、正義の傭兵団を結成したギャレスは既存の傭兵団の怒りを買い、命を狙われるようになったという。
三大傭兵団による波状攻撃を受けてギャレスは重傷を負ったが、シェパードの協力により敵を撃退することに成功した。
こうしてシェパードは三人目の仲間、「大天使」ことギャレスを新たなクルーとして迎え入れた。
元サラリアンの特殊部隊であるソーラス教授と「サレン事件」からの盟友「大天使」ギャレスとシェパードのトリオによる初めての任務は、彼らには簡単すぎるものであった。つまり、オメガを牛耳るアリアの助言者である「ペイトリアーク」の命をならず者から守るという護衛任務である。誇り高いクローガンの「ペイトリアーク」とアリア双方の顔を立てて任務を完遂したシェパードは、物資の隠し場所を報酬として教えてもらった。
こうしてオメガでの仕事を終えたシェパード率いるノルマンディー二号機は、再び銀河の大海原へ旅立っていった。
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